DIVCON(配当健全性)


私は毎週火曜に更新されるバロンズ拾い読みを読んでいます。ネット証券で無料で読めるのがありがたいです。ウォールストリートジャーナルを購読しようかどうか迷っていた時期もありましたが、購読料(月額3,131円)は私の年収の約1.6%に相当するのかと思うと諦めました。日経新聞よりは安いですが…もう少しお金持ちになったら購読したいです。

今回はバロンズで知ったDIVCONという配当の健全性の評価システムについてです。DIVCONは指数プロバイダーのリアリティ・シェアーズが開発したもので、スコアが高いほど配当の安全性が高いです。

スコアは下の7つのファクターから計算されるようです。

まずNTMとLTMのところで躓きましたが、NTM = Next Twelve Months、LMT = Last Twelve Monthsの略なんですね。増配年数や今後12カ月の増配率、EPS成長率を重視しているようです。
  1. 今後12カ月の1株当たり配当÷過去12カ月の1株当たり配当 (25%)
  2. レバードフリーキャッシュフロー÷配当 (5%) ※
  3. EPS成長率 (15%)
  4. 増配年数 (30%)
  5. 自社株買い÷配当 (5%)
  6. ブルームバーグ配当ヘルススコア (10%)
  7. アルトマンZスコア (10%)
※レバードFCFは「営業CF+投資CF」、アンレバードFCFは「営業利益×(1-税率)+減価償却費-設備投資費-運転資本増加分」を指すそうです。

「自社株買い÷配当」というのは、配当を払うだけで精一杯の場合は自社株買いができなくなるので、自社株買いが大きい場合は増配する余裕があるということでしょうか。アルトマンZスコアは倒産リスクを判別するものだそうです。ブルームバーグ配当ヘルススコアはよく分かりませんでした。

DIVCONスコアの上位10位を見てみます。過去5年(2011年~2016年)増配率はモーニングスターのデータから参考のために計算しました。


セクター配当利回りDIVCON
スコア
連続増配
年数
増配率
(5年平均)
TSN
(タイソン・フーズ)
生活必需品1.46%76.00930.26%
TTC
(トロカンパニー)
資本財1.12%72.751024.57%
LEA(リア)一般消費財1.41%71.25719.14%
MKTX
(マーケットアクセス・ホールディングス)
金融0.70%71.25923.64%
TXN
(テキサス・インスツルメンツ)
テクノロジー2.48%70.751323.97%
WST
(ウェスト・ファーマシューティカル・サービシズ)
ヘルスケア0.64%70.75247.58%
SPGI
(S&Pグローバル)
金融1.25%70.50447.57%
AOS
(AOスミス)
資本財1.09%70.502426.19%
HD
(ホーム・デポ)
一般消費財2.42%70.00821.56%
LANC
(ランカスター・コロニー)
生活必需品1.71%70.00548.73%
ABC
(アメリソース・バーゲン)
ヘルスケア1.65%70.001225.90%
DIVCONスコア上位銘柄は配当利回りが控えめで増配率が高いものが多いですね。

また、SPGIはジェレミー・シーゲル著「株式投資 第4版」で、1957年~2006年のリターンが13位でしたが、配当健全性も高いようです。
(過去記事:ジェレミー・シーゲルのリターン上位20銘柄

私の保有銘柄(ADR銘柄は除く)を見てみます。

セクター配当利回りDIVCON
スコア
連続増配
年数
増配率
(5年平均)
HRL
(ホーメル・フーズ)
生活必需品1.96%68.255117.41%
MKC
(マコーミック)
生活必需品1.93%65.25318.96%
CL
(コルゲート・パルモリーブ)
生活必需品2.19%64.50546.34%
MO
(アルトリア・グループ)
生活必需品3.42%64.25478.26%
JNJ
(ジョンソン&ジョンソン)
ヘルスケア2.57%63.75546.96%
GIS
(ゼネラル・ミルズ)
生活必需品3.25%62.25139.71%
LMT
(ロッキード・マーチン)
資本財2.72%62.001415.81%
PG
(P&G)
生活必需品2.98%61.50606.19%
PFE
(ファイザー)
ヘルスケア3.74%61.0078.45%
IFF
(インターナショナル・フレーバー&フレグランス)
素材1.93%59.501415.65%
GE
(ゼネラル・エレクトリック)
資本財3.22%59.2578.80%
MSFT
(マイクロソフト)
テクノロジー2.37%59.251517.91%
PM
(フィリップ・モリス・インターナショナル)
生活必需品3.68%58.2597.88%
ADM
(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)
生活必需品2.78%55.754211.70%
KO
(コカ・コーラ)
生活必需品3.49%54.50558.29%
XOM
(エクソン・モービル)
エネルギー3.66%49.503410.00%
CVX
(シェブロン)
エネルギー4.02%44.00296.78%
HRB
(H&Rブロック)
一般消費財3.78%37.755.92%
MOS
(モザイク)
素材3.77%30.0040.63%
最下位のMOSは実際に減配しています。XOMとCVXは連続増配実績が長いですが、最近ではFCF<配当の状態が続き、借入金で配当を支払っています。
 
私は配当金生活が目標なので、ついつい高配当株ばかりを選んでしまいがちですが、配当の健全性にもっと注意していきたいと思います。


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