リーマンショックをシミュレーションしてみる②


前々回の記事では、リーマンショック前の株価ピーク時(2007年5月)からS&P500への積立投資を始めた場合の資産推移をシミュレーションしてみました。
(過去記事:リーマンショックをシミュレーションしてみる

私は以下のようにディフェンシブ(のはず)な生活必需品とヘルスケアセクターの比率を高めています。今回はS&P500ではなく、このセクター比率ではどうなっていたかを調べてみました。
シミュレーションではSPDRセレクト・セクターETFを使ってMy Portfolioとしています。実際は中身が全然違いますが…
※電気通信セクターはXLK、不動産セクターはXLFに含めています。

ETF比率
XLP生活必需品セレクト・セクター SPDR ファンド34.3%
XLVヘルスケア・セレクト・セクター SPDR ファンド20.4%
XLF金融セレクト・セクター SPDR ファンド10.8%
XLKテクノロジー・セレクト・セクター SPDR ファンド10.0%
XLEエネルギー・セレクト・セクター SPDR ファンド9.7%
XLI資本財セレクト・セクター SPDR ファンド4.7%
XLB素材セレクト・セクター SPDR ファンド4.6%
XLY一般消費財セレクト・セクター SPDR ファンド3.1%
XLU公益事業セレクト・セクター SPDR ファンド2.4%

ほかの条件は前回と同じく、リーマンショック前の株価ピーク時の2007年5月末に全財産1,400万円を上記のETFに投資しているとして、毎月12万円ずつ買い増ししていくとすると、資産推移は以下のようになります。

2009年2月末には780万円まで減少し、元の1,400万円まで回復するのは2010年4月末です。(毎月12万円の買い増しをしない場合は635万円まで減少し、1,400万円回復は2011年4月末です。)

S&P500に投資した場合と比べると以下のようになります。


期間を2018年1月末まで伸ばすとあまり差がないです。

XLP50%+XLV50%の場合

My Portfolioはディフェンシブと言いつつ生活必需品+ヘルスケアで50%程度なので、今度はXLP(生活必需品)50%+XLV(ヘルスケア)50%にした場合も試してみました。

2009年2月末の資産は、XLP50%+XLV50%(920万円)>My Portfolio(780万円)>S&P500(668万円)でした。

期間を2018年1月末まで伸ばしてみます。XLP50%+XLV50%はディフェンシブなだけでなく、リターンも高いです。



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コメント

  1. とうしろ個人投資家2018/03/03 11:18

    "世界のエリート投資家は、何を考えているのか"を買うお金を節約したかったので、図書館で借りて読みました。

    その中で気になる記載があったので教えてください。

    p.325に、次の記載があります。

    2008年の大不況では、投資のプロの "株と債権は逆方向に動く" という相関関係の神話を打ち破って、全ての投資商品が同時に暴落した。

    しかし、米国10年債金利は、2007年5月の5.0%から、2012年7月の1.5%まで大きく下落していますから、米国10年物国債の価格は大きく上昇していますよね?
    https://jp.investing.com/rates-bonds/u.s.-10-year-bond-yield-streaming-chart

    従って、上記の記載は誤りである、と断定してよいでしょうか?

    よろしくお願いいたします。

    返信削除
    返信
    1. QEで米国債価格はたしかに上昇していますが、その記載は2008年の大不況時には株式と債券の逆相関が失われたという意味だと思って読んでいました。
      私は2008年の株式と債券の相関を調べたことがないので誤りなのかどうかはよく分かりません。

      削除
    2. とうしろ個人投資家2018/03/04 15:22

      Yahoo Finance で iShares 7-10 Year Treasury Bond ETF (IEF) の価格変化を見てみました。

      2007年5月 Low= 79.52
      2008年11月 High=100.31
      2009年5月 Low= 87.70
      2011年8月 High=106.66

      2008年11月から2009年5月の6ヶ月の短期間でみれば、本の記載どおり株式と債券の逆相関が失われています。しかし、2007年5月から2011年8月の4年間の長期でみれば、やはり株式と債券の逆相関は成立しています。

      チャートを長期の移動平均でみれば、やはり株式と債券の逆相関は成立していますので、IEF(+TLT)をIVVの3倍保有していれば、IEF(+TLT)の上昇がIVVの下落をヘッジしてくれる、ことになりそうです。

      以上で問題ないでしょうか?

      (参照)Yahoo Finance: iShares 7-10 Year Treasury Bond ETF (IEF)
      https://finance.yahoo.com/chart/IEF




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    3. 本に記載されている相関が、月次ベースの相関係数のことを指しているのか、もしくは日次、週次ベースなのか書かれていなかったと思うので、記載が誤りなのか私には分からないです。

      JPモルガンのGuide to the Marketsによると、過去3年、過去10年では逆相関になっています。
      (これは月次リターンに基づいて相関係数を計算しているようです。)
      https://www.jpmorganasset.co.jp/GTM/jp.pdf

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    4. とうしろ個人投資家2018/03/05 16:35

      ありがとうございました。

      2020年±1年にやってくるバブルの崩壊(または不況の到来)でも、バブル崩壊前にIEFを買い込んで、バブル崩壊後2年~4年たってから、IEFが十分に下がりきったところでIEFを売却する方針でいきます。

      バブルの崩壊途中で価格が逆行した時にパニック売りをしないようにします。しかし、できるかな???

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    5. タイミング投資は難しそうですが、頑張ってください!
      私はうまくタイミングを計る自信がないのでバイ&ホールドですが、資産の一部では試してみようかなと考えています。

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